公共建築

新宿中央公園に新設された交流施設。広大な芝生広場のランドスケープを活かしカフェ、レストラン、アウトドアフィットネスクラブが入る。公園のエントランス部にSHUKNOVAをシンボライズするレンガ積みは、長い時を経て成長する新宿の街と文化を象徴的に表現した。スパイラルしたレンガを更にウェーブさせる事によりダイナミックな動きと繊細な柔らかさを生み出している。

1907年に酒造倉庫として建てられた吉野町レンガ倉庫を美術館に改修。一際来館者の目を引くドーム型アーチによるエントランスは【弘前煉瓦積み工法】 互い違いに煉瓦を重ねた国内では皆無に近い難易度の非常に高い煉瓦積みである。 既存煉瓦積み補修では過去の煉瓦に現代の煉瓦をどれだけ違和感なく調和させ未来につなげていくかに素材・職人技術共に最大の努力を要している。

金融街の中心日本橋兜町の玄関口を暗示するような象徴性のある建物とするため、煉瓦による外壁を採用。ステンレスのウォータイを入れて躯体の外壁に煉瓦を積み上げていく“中空積み工法”とすることで、高層建築でありながらも地震に強いファサードを組み上げた。長辺と短辺を交互に積みリズムを生む“フランス積み”にさらに凹凸を施し、オリジナリティの高い模様編みを具現化。

都心部のビル内において園児たちの運動場を確保するために、さまざまなアトラクションが用意されたフロアを用意。その一角に、クライミングウォール的な要素が加味された煉瓦壁が設えられた。インテリアのアクセントとしても機能する楽しげな煉瓦壁には、LEDライトが仕込まれた穴が穿たれ、計算された凹凸を手がかり・足がかりに子供たちが縦横に移動する。機能と装飾が一体となった煉瓦ならではの特殊壁が現出されている。